日本人が苦手な英語の「R」と「L」
フランス語・中国語話者はどう習得している?|Part 1
「Rice と Lice の違い、お子さんは聞き分けられますか?」
お子さんの英語学習で、保護者の方が特に気になるポイントの一つが「発音」ではないでしょうか。
中でも、日本人が苦手だと言われるのが、英語の 『R』と『L』 の音です。
「right と light」
「read と lead」
大人の私たちでさえ、正確に使い分けるのは簡単ではありません。
こんにちは。子ども英会話家庭教師 ビバイ(bebai) の W です。
私はこれまでに、英語だけでなく フランス語と中国語 も学んできました。その経験から、それぞれの言語で『R』と『L』がどのように扱われているのかを、実感として知っています。
今回は、
- なぜ日本人にとって『R』と『L』が難しいのか
- フランス語話者や中国語話者は、どのようにこの音を習得しているのか
を、言語の違いという視点からお話しします。
なぜ日本人には『R』と『L』が難しいのか
日本語には、英語の『R』と『L』のように 意味の違いを生む音の区別 が存在しません。
私たちが使う「ら・り・る・れ・ろ」の音は、英語の『R』でも『L』でもなく、その中間のような音です。
つまり、日本語を母語とする私たちは、生まれてからずっと この二つの音を「別のもの」として聞き分ける必要がない環境 で育ってきたのです。
言語学では、意味の違いを生み出す最小の音の単位を 「音素」 と呼びます。
英語では『R』と『L』は別々の音素ですが、日本語では同じ音素の範囲に含まれます。
これは、決して「日本人の耳が悪い」わけではありません。
言語環境の違い が、そのまま「聞こえ方の違い」につながっているのです。
フランス語話者の場合:『R』は違うが『L』は同じ
私がフランス語を学び始めてまず驚いたのは、フランス語の『R』が英語の『R』とまったく異なる音 だということでした。
フランス語の『R』は、喉の奥を摩擦させるように出す音で、英語の『R』とは発音方法が根本的に違います。
一方で、フランス語の『L』は英語の『L』と非常によく似ています。
そのため、フランス語話者が英語を学ぶ際、『L』についてはほとんど苦労しません。
それでもフランス語話者が英語の『R』と『L』を比較的スムーズに習得できるのは、
母語の中ですでに『R』と『L』を「別の音」として聞き分けている からです。
発音方法は違っても、「意味を分ける音として区別する感覚」は、すでに身についているのです。
中国語話者の場合:『L』はあるが『R』は?
中国語(標準語)にも、英語の『L』に近い音があります。
一方、『R』については少し事情が異なります。
中国語にも「r」と表記される音はありますが、これは英語の『R』とも、日本語の「ら行」とも異なる、独特の発音です。舌を強く巻き上げる特徴があります。
興味深いのは、中国語でも『R』と『L』が明確に区別される音素として存在している という点です。
そのため、中国語を母語とする子どもたちは、英語の『R』と『L』を
「違う音として聞く」という基盤をすでに持っています。
英語の『R』そのものは新しく学ぶ必要がありますが、
「二つの音は別物だ」という認識がある分、日本語話者より習得がスムーズな傾向 が見られます。
鍵は「聞く耳」を育てること
ここまで読んで、
「やっぱり日本人には無理なのでは…」
と感じる必要はありません。
重要なのは、早い段階から『R』と『L』を「違う音」として認識する経験を積むこと です。
幼児期から小学生にかけては、音を聞き分ける力が最も発達する時期です。
この時期に正しい音をたくさん聞き、真似をすることで、大人になってから学ぶよりも、はるかに自然に身についていきます。
実際、帰国子女のお子さんや、幼少期から英語環境に触れているお子さんの多くは、『R』と『L』を意識せずに使い分けています。
これは、「才能」ではなく、聞く耳が育った結果 なのです。
まとめ|発音の差は「能力」ではなく「環境」
- 日本語には『R』と『L』を区別する音素がない
- フランス語や中国語では、形は違っても「別の音として区別する感覚」がある
- 日本人が苦手なのは、耳の問題ではなく、言語環境の違い
英語の発音は、「センス」や「才能」ではありません。
どんな音を、いつ、どれだけ聞いてきたか によって決まります。
次回予告|日本人の子どもは、どうすれば『R』と『L』を身につけられる?
では、こうした日本人特有の発音の壁に対して、実際にはどのような指導が効果的なのでしょうか。
「聞き分ける耳」を育てるだけで、本当に『R』と『L』は身につくのか。
次回の後編(part2)では、家庭教師だからこそ可能な一人ひとりに合わせた発音指導や、バイリンガル講師自身の実体験を活かした教え方、そしてご家庭でできる具体的なサポート方法について詳しくご紹介します。
「うちの子にもできるかもしれない」そう感じていただける、実践的なお話をお届けします。
W
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